一人暮らしでウォーターサーバーを検討する際、置き場所の問題から候補に挙がるのが「卓上型」です。据え置き型に比べてコンパクトなのは分かっていても、実際どんな基準で選べばいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
先に結論を書くと、卓上型を選ぶ理由は設置スペースであって、電気代ではありません。ここを取り違えると期待外れになります。この記事では、卓上型が一人暮らしに向いている理由と、選ぶときに見るべき点、そして選んだあとに後悔しやすい点を整理します。
※本記事の情報は、執筆・更新時点のものです。最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
卓上型が一人暮らしに向いている理由
省スペースで設置しやすい
卓上型の最大のメリットはこれに尽きます。キッチンカウンターや棚の上、冷蔵庫の横のわずかな隙間など、床置きでは確保できない場所にも設置できます。
据え置き型は高さ100〜110センチ前後の機種が多く、ワンルームだと家具の配置を組み替えないと置けないことがあります。床面積を使わずに済むという一点が、住居の広さが限られる一人暮らしでは効いてきます。
生活動線の中に置ける
設置場所の自由度が高いということは、実際に水を使う場所の近くに置けるということでもあります。調理中に手が届く位置、デスクの横など、使う頻度が高い場所に配置できると、導入した意味を実感しやすくなります。
逆に、床に置くしかない据え置き型を部屋の隅に追いやってしまうと、結局ペットボトルを買う生活に戻ってしまうこともあります。
電気代は据え置き型と大きく変わらない
ここは誤解されやすい点です。「本体が小さいから電気代も安い」と考えて卓上型を選ぶと、期待した効果は得られません。
本体が小さくても、冷却と加熱を行う機構そのものは搭載されています。実際、同じメーカーの機種を比べても、卓上型のほうが据え置き型より電気代の目安が高く設定されているケースがあります。タンク容量が小さいぶん、水を注いだあとの温度変化が大きく、加熱や冷却が働く頻度が上がるという見方もできます。
ただし、消費電力は卓上型か据え置き型かというタイプではなく、機種ごとに公表されている目安額を確認してください。なお、電気代の実額や節約方法は、ウォーターサーバーの電気代の目安をまとめた記事もあわせてご覧ください。
卓上型を選ぶときのチェックポイント
給水方式は大きく3タイプある
卓上型を比較する前に、水をどう供給するかの方式を決めておくと候補が絞れます。
ボトル型は、天然水などが入ったボトルを本体にセットする方式です。水そのものの品質や産地を選べる一方、ボトルの保管場所が必要になります。卓上型は本体が小さくても、ボトルのストックは床に置くことになるため、省スペースの効果が相殺されることがあります。
パック型は、使い切ったあとに小さく畳める袋状の容器を使う方式です。空容器の保管がかさばらない点がメリットですが、対応している機種は限られます。
浄水型は、自宅の水道水をタンクに注いで使う方式です。ボトルもパックも届かないため保管場所が不要で、卓上型の省スペースというメリットをそのまま活かせます。ただし断水時には水を補給できないため、防災の備えを兼ねたい場合には向きません。
水の種類ごとのコスト構造や味の違いは、水道水との違いを種類別にまとめた記事で整理しています。
設置サイズと、置く台の耐荷重
卓上型といっても、機種によってサイズや重量には差があります。確認したいのは本体の寸法だけではありません。水が入った状態の総重量に、置く台が耐えられるかという点です。
水は1リットルで約1キログラムあります。タンク容量が5リットルの機種であれば、本体重量に加えて5キログラム前後が乗る計算です。カラーボックスや簡易的な棚の上に置く予定なら、天板の耐荷重を先に確認しておいてください。
あわせて、本体の上部にも余裕が必要です。ボトル型は交換時にボトルを持ち上げる高さ、浄水型は水を注ぐ動作の高さが確保できないと、設置できても使いにくくなります。
仕事机の上に置く場合は、この上方向の余裕がとくに問題になります。卓上型2機種の実寸と、蓋を開けたときの高さは在宅ワークで必要になる3つの条件をまとめた記事で数字を並べています。
なお、床に置く据え置き型に必要な面積は、幅50cm×奥行45cm程度が目安です。卓上型に絞り込む前に据え置き型の可否を確かめたい場合は、設置スペースの測り方をまとめた記事で確認できます。
省エネ機能の有無
エコモードやタイマー機能が搭載されているかどうかで、電気代に差が出ます。前述のとおりタイプによる差は期待できないため、電気代を抑えたいならこの機能の有無で見るのが確実です。契約前にスペック表で確認しておきましょう。
配送型なら最低注文単位を確認する
ボトル型やパック型を選ぶ場合、見落とされやすいのが最低注文単位です。多くの配送型サービスでは、1回の配送で12リットルのボトルが2本(合計24リットル)届くといった単位が決まっています。
一人暮らしで飲用が中心なら、月の使用量が10リットル程度にとどまることも珍しくありません。それでも注文単位が24リットルであれば、その分の水代は発生します。「使わないから安くなる」わけではない点が落とし穴です。
そこで確認したいのが配送のスキップ制度です。スキップができれば2ヶ月に1回の配送に落とせるため、月あたりの負担を実質的に下げられます。ただし、注文回数が解約条件に絡むサービスもあるため、スキップの上限とあわせて条件を確認しておいてください。
卓上型にしてから後悔しやすい点
高い位置に置くと補充が重労働になる
据え置き型には、ボトルを足元にセットできる下置きタイプがあります。卓上型にはこの構造がないため、カウンターや棚の上に設置した場合、水の入ったボトルや容器を胸の高さまで持ち上げる動作が毎回発生します。
省スペースを優先して高い位置に置いた結果、交換や補充が億劫になるというのは起こりやすい失敗です。設置場所を決めるときは、置けるかどうかだけでなく、そこで補充作業ができるかまで想像しておきましょう。
タンク容量が小さく、補充の頻度が上がる
コンパクトであることの裏返しとして、一度に入る水の量は少なくなります。据え置き型より補充や交換の回数が増えるため、手間の総量が減るとは限りません。水をよく使う人ほど、この頻度が負担になります。
機種の選択肢が少ない
各社のラインナップを見ると、卓上型は据え置き型より機種数が少ないのが実情です。「卓上型であること」を最優先の条件にすると、料金や機能の面では妥協が必要になる場面が出てきます。
逆に言えば、床に置くスペースが確保できるのであれば、据え置き型まで含めて比較したほうが選択肢は広がります。
生活スタイルから絞り込む
ここまでを踏まえると、卓上型が向いているのは「床に置くスペースがない」「使う場所の近くに置きたい」という条件が先にある人です。電気代や手間を減らす目的で選ぶものではありません。
また、転勤などで住まいが変わる機会が多い方は、本体がコンパクトな卓上型のほうが移動の負担を抑えられます。移設の流れについては引っ越し時の手続きをまとめた記事で解説しています。
置き場所や保管スペースの制約は、食材の宅配を検討する場合にも共通します。一人暮らしに食材宅配は割高かをまとめた記事もあわせてご覧ください。
卓上型はキッチンカウンターやテーブルの上など、生活する場所のすぐ近くに置くことになります。据え置き型より耳との距離が近くなるぶん、稼働音の感じ方も変わります。音が気になりやすい方はウォーターサーバーの音の原因と対策をまとめた記事を先に確認しておくと判断しやすくなります。
保管スペースを最優先するなら、浄水型の卓上機種が候補になります。「every frecious」には卓上型のminiという機種があり、公式サイトによるとタンク容量は5.0リットル、初期費用や設置工事は不要とされています。水道水を注いで使う方式のため、ボトルのストックを置く場所を確保せずに済む構成です。月額料金と電気代の目安は機種ごとに公表されているので、契約前に合計額で比較してみてください。
まとめ
卓上型ウォーターサーバーは、省スペースという一点で一人暮らしと相性が良い選択肢です。ただし電気代が安くなるわけではなく、そこを期待して選ぶと外します。
選ぶときは、給水方式(ボトル型・パック型・浄水型)をまず決め、そのうえで設置場所の寸法と耐荷重、省エネ機能を確認する順番がおすすめです。設置したあとに補充作業ができる高さかどうかまで想像しておくと、導入後の後悔を減らせます。


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